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従来の炭化炉とK2炭化システムとの違い
従来の炭化炉では、原料を含水率15%程度まで脱水乾燥させる必要がありました。そのため、乾燥設備が必要で、乾燥機駆動エネルギーも必要になります。
また、炭化工程でも外部の熱源が必要なものがほとんどであり、また炭化は空気を遮断または制限した状態で行いますが、炭化炉を真空/密閉、或いは空気の流通を制限出来る構造にする必要があり、大型かつ複雑な設備になってしまいます。
設備投資が大きく運転コスト・動力消費が大きく、環境に対する負荷も少なくありません。
セラミック炭化システムは、従来の炭化炉と比べてシンプルなプロセス・設備で効率良く炭化出来る全く新しい炭化方法です。
従来の炭化炉
炭化の工程
1.原料ホッパーに原料を投入する。
2.原料がコンベアで乾燥機に送られる。
3.乾燥された原料がコンベアで原料ホッパーに送られる。
4.原料が炭化炉に送られる。
5.炭化炉で炭化される。
6.炭が排出される。
7.消化スクリューフィーダーに水を加え冷却される。
8.炭化終了。
通常の炭化炉は上記のような複雑なシステム、工程を経て炭化されます。従って、燃料だけでなく電力も多く消費します。
K2炭化システム
炭化の工程
1.原料を原料ホッパーに投入する。
2.原料が炭化炉(ロータリーキルン)に送られる。
3.キルンの中で、乾燥炭化(燃焼)・冷却が連続して行われる。
4.炭化終了。
非常にシンプルな設備で短時間に炭化出来ます。
また、含水率90%程度まで問題なく炭化出来るのもK2炭化システムの利点です。通常、上記の様な方法では空気の存在の為、原料が完全に燃え尽きてしまい灰になってしまいます。これを解決したのが(K2バインダー)です。これは、天然の無機構造物で原料と予め混合処理を施します。K2バインダーが原料を覆い、燃焼行程で原料から発生した乾留ガスだけが燃焼し、乾留により出来た炭素分はセラミックにコーティングされた状態で燃えずに排出されます。また、排出口から流入した空気は、まず排出される炭を冷却し、次に燃焼に使われ、最後に原料を乾燥して排出されるという非常に合理的なシステムです。
炭化品は幅広くリサイクル活用
低コストで、あらゆる廃棄物を処理できるだけでなく、炭化品を幅広い分野でリサイクル活用できるのも、K2炭化システムの大きなメリットです。
炭化品のリサイクル活用の例は、土壌改良剤、ろ過・吸着剤、脱臭消臭剤、廃水処理剤、住宅床下湿調材、電磁波シールド材、除湿・調湿材、融雪剤、育苗・園芸資材、堆肥との複合利用、河川浄化剤、室内調湿材、酸化・腐敗防止剤と、枚挙にきりがありません。
処理だけでなく、完全リサイクルも出来るK2炭化システムは焼却炉に代わる切り札としての機能を満たした理想的なシステムと言えます。
K2炭化システム導入ケース(家畜糞尿)
家畜の糞尿もまとめて炭化、悪臭無しでしかもリサイクル可能
現在、家畜糞尿の処理・リサイクル方法としてコンポスト化(堆肥化)システムが採用されるケースが急増しているが、コンポスト化には臭気、必要な発酵面積、必要な発酵期間、気温、販売ルートの確保など様々な問題があるのが現実です。まず、尿は液体であるため、コンポスト化することは従来方式では不可能。そのため、何倍もの水で希釈化したり、ろ過処理を行うなどしているが、大規模な廃水処理プラントが必要になり設備投資負担が大きい。
これまで炭化機は含水率の高いものは炭化できないと言われてきましたがK2炭化システムなら家畜の糞尿も一度に処理できます。
また、コンポスト化は、北海道や東北などの寒冷地では難しいと言われています。これは、気温が低いため微生物の活動が活性化されず、発酵が進まないからです。コンポスト出来なかった物はそのまま埋め立てるか、焼却するしかありませんが、焼却は前処理に脱水のための大規模な施設が必要になります。
これに対しK2炭化システムは特殊な自然をさせるため、気温は全く関係ありません。また、臭気成分と溶解性窒素分も完全分解され、無公害の水蒸気として大気中に放出されます。
さらに、乾燥機不要のコンパクトな設備であるうえ、糞尿をその日のうちにそのまま投入できるため、コンポスト化施設のように広大なスペースは不要であります。
さらに、家畜の飼料への混合、敷きわらの代用品、土壌改良剤など、自家利用できるというメリットがあります。特に家畜飼料に炭化品を混合して食べさせると、家畜の腸の働きが良くなるなどの効能があると言われており、まさに理想的な循環型のモデルケースと言えます。
K2炭化システム導入ケース(都市ゴミ)
都市ゴミを「広域処理」よりも低コストで炭化・リサイクル
都市ゴミは、紙ゴミから生ゴミ、廃プラスチックまであらゆるものが出るためリサイクルが難しく、焼却に頼らざるを得ない状況にあります。特に地方都市に多い農産物、魚介類、家畜糞尿、汚泥など含水率の高い廃棄物は、「燃やせない」状況にあります。
K2炭化システムなら、含水率の高いものも含め、あらゆる廃棄物を炭化でき、しかもダイオキシン発生の心配もありま
せん。さらに一般家屋の床下の除湿剤などにもそのままリサイクルできるのです。
一方、最近ダイオキシン対策として、市町村が連携してゴミを集約し、一定規模以上の全連続運転炉で処理する「広域化」によるゴミ処理行政が進められている。
しかし市町村が隣接する都市部ならともかく、町と町の間が離れ、運転コストがかかるうえ、焼却炉の全連続運転に必要なゴミの量が集まらない地域も多い。例えば北海道などは、9カ町村全部集めても50トンに満たない場合もあります。距離は200キロメートル位離れており、とてもゴミを運搬しきれない。こうした事から、広域処理で連続運転に必要なゴミの量を確保できる地域は、全体の20~30%と言われています。
焼却灰のダイオキシンを処理するために、焼却施設に溶融炉や脱塩素機をつけると80億円かかると言われる。それに対してK2炭化システムは一日8時間稼動させたとして48トン処理で50000万円程度。運搬コストを考えると広域化処理のために何カ町村も各市町村でK2炭化システムを導入したほうがはるかにコストがかからなくて済みます。ランニングコストも殆どかかりません。
稼働動画はこちらです。

K2 炭化システム(有機物熱分解装置)樹木・一般家庭ゴミ・プラスチック・タイヤ・汚泥などの有機物を短時間(約20分)で炭化します。含水率90%でもOKです。これも一つのSDGsです。
